無限の境界

無限の境界 (創元SF文庫)

無限の境界 (創元SF文庫)

マイルズシリーズの中編集。時系列的には戦士志願の後が一編、ヴォル・ゲーム (創元SF文庫)天空の遺産 (創元SF文庫)の後が二編。うーん、二番目に手に取ったのは少し読む順番を間違えたかも。

喪の山
障害・差別・古くからの因襲。ほとんど山奥の村の中だけで話が進む一見地味な作品だが、宇宙が舞台の場合ではそこまで深く描かれない「他人からの奇異の眼」が満ち溢れている。それを跳ね除け、問題を解決した後の決意にはとても重いものを感じる。
迷宮
ジャクソン統一惑星とか遺伝子工学・クァディーとか色々ネタはあるけど、結局は「タウラ萌え」の一言に尽きるんじゃないかな。
無限の境界
捕虜収容所にぶち込まれて孤立無援の、そして文字通り裸一貫からのスタート。口先のはったりだけで絶望状態の人々をまとめて状況を進めて行く様も素晴らしいんだけど、作戦が少しずつ形になっていくなかで疑問に思ってたことの意味が繋がったラストの展開とカタルシスには大興奮!